Standing in the Yard

演劇、戯曲の感想、小ネタなど

シアター風姿花伝『おやすみ、お母さん』評

『おやすみ、お母さん』はシアター風姿花伝プロデュースVol. 9として企画され、発表された時点から興味を惹かれた。というのも、母と娘の2人芝居を、実際の母娘である那須佐代子と那須凛が演じるというのだ。しかも、那須佐代子こそがそのプロデューサーであ…

【短評】本公演が見たい…!(ITI『サイプラス・アヴェニュー』)

ITI(国際演劇協会)はこれまでも多くの意義ある企画をやっている。ワールド・シアター・ラボ(WTL)は最も新しい企画で、翻訳を主眼にワークショップ、上演、出版までを行う。実は筆者は、本公演『サイプラス・アヴェニュー』のワークショップにも参加して…

娯楽としての芸術を目指す(G. Garage///『リチャード三世』)

G. Garage///『リチャード三世』は元々大変楽しみにしていた公演だ。『リチャード三世』という作品が好きであり、また主催・主演の河内大和のファンというだけではなく、「シェイクスピアをちゃんとやる」という劇団のコンセプトが直球で良い。結果、「ちゃ…

ミニマリスティックな美術に俳優の演技が惹き立てられる『マクベス』(ジョエル・コーエン監督『マクベス』)

ジョエル・コーエン監督の『マクベス』は、場所や時代の設定を可能な限り削ぎ落とし、かつ白黒で撮ることで、観客の視線を俳優の演技に集中させている。この手法は多少は効果的ではあったが、ややスタイリッシュに過ぎると言わざるを得ない。 ウィリアム・シ…

(Not) to Cross the Line(桐山知也演出『ポルノグラフィ』)

「…番線に電車が参ります。黄色い線の内側までお下がりください」 小学生の時電車通学をしていた私は、このアナウンスの「内側」がどちらかわからなかった。駅によっては、ホームの真ん中に電車が通り、その両側に乗客通路があるものもある。その時、「内側…

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